高血圧症
血圧が高くなることを高血圧症と言いますが、血圧は測る場所や時間など、状況によって変動します。
- 医療機関で測定したときに、上の血圧が140以上または下の血圧が90以上
- 自宅で測定したときに、上の血圧が135以上または下の血圧が85以上
このような場合に高血圧症と診断されます。
高血圧症には「本態性高血圧症」と「二次性高血圧症」があります。
「本態性高血圧症」は原因不明の高血圧症であり、塩分の過剰摂取や運動不足、飲酒、喫煙ストレス、遺伝的な要因が関与している生活習慣病の一種です。高血圧症の約90%は本態性高血圧症と言われています。塩分制限や運動習慣など、生活習慣を見直すことで改善が期待できます。
「二次性高血圧症」は、腎動脈狭窄症や原発性アルドステロン症、褐色細胞腫、甲状腺機能異常などの病気が原因でホルモンバランスが崩れ、血圧が上昇するタイプの高血圧症です。原因となっている病気を治療することで、高血圧も改善する可能性があります。
血液検査やエコー検査などから、どのタイプの高血圧症かを判断して治療法を選択する必要があります。
高血圧に対する生活習慣で最も注意していただきたいのは、減塩食です。
食塩の摂取量は、「日本人の食事摂取基準」(2020年版 厚生労働省)では、1日当たりの食塩摂取量の目標は男性7.5g未満、女性6.5g未満となっており、日本高血圧学会では、高血圧患者さんの場合は6g未満を目標としています。塩分6gは、食塩小さじ1杯分、しょうゆ大さじ2杯分が目安です。日本人の1日の塩分摂取量は10.1gと言われており、北陸では10.7gと平均よりも多いといわれています。麺類の汁を残したり、みそ汁を飲む回数を減らすなど、普段から減塩食に意識して生活する必要があります。